From Strange Highways

                                                                   by Dean Koontz

 

JoeyAshervile(彼の故郷)を去り、100ヤード前方を走る車(The other car)に導かれるように道路(Coal valley road)を車で走っていると、道端に止まった白いPlymouth Valiant ()と、その脇で助けを求める少女を発見する。そしてJoeyはなぜか、ここで自分が彼女を助けてやらないと、彼女は生きて夜明けを迎えられないだろうということを感じ取る。Joeyは車(ここではThe rental carと表現されている)を路肩に止め、彼女の元へ向かう。

彼女の車は故障しているらしく、Joeyは修理を試みるが、車は回復せず、Joeyの車で彼女を家まで送り、翌日父とともにこの場所に戻ってくるということで合意、彼女の住まいは、今はほとんどゴーストタウンとなっているCoal Valleyであった。Joey(寒さのせいもあって)自分の車へ急いで戻ろうとするが、突然そこへ20年前の記憶がよみがえり、選択に迷う。Joeyは何の考えなしに彼女に「手を見せてほしい」と言う。彼女の手には、Joeyには見えるが、彼女には見えない傷があった。その傷はJoey何かを思い出させた。彼女の傷は血を伴って悪化していった。

二人は車に辿り着いたが、その車はJoeyが乗ってきたはずのChevyではなく、20年前乗っていた(そして20年前のこの夜に事故を起こした)Mustangだった。Mustangは傷ひとつ無く、新品同様だった。車を発車させる前に、もう一度彼女の手を見てみると、傷は幾分小さくなっているようだった。

運転しながら、Joeyは奇妙なことに気が付く。彼女はさっき、自分の名前を呼んだ。教えていないにもかかわらず、だ。加えて(彼女の)奇妙な発言をJoey2つ思い出す。彼女とそのことについてやり取りをすると、彼女はCelesteといい、そしてなんと自分はJoeyの高校の二年後輩で、しかもJoeyに好意を抱いていると言うのだ。Joeyは現在40歳である(Celesteはもうすぐ18歳になる。17歳。)というのに。ここからしばらく、JoeyCelesteの噛み合わない話がつづく。ラジオは20年前の曲を新曲だと言って流している。

何が起こっているのかをうすうすと感じ取ったJoeyは、思い切って車のバックミラーに写った自分の顔を見る。なんとJoey20年前の自分の姿になっていた。Joeyは驚きのあまり急ブレーキを踏み、車は車線の進行方向の反対の方向を向いて停止する。JoeyCelesteに、今は西暦何年なのかを何度も尋ねるが、Celesteは車が危険な状態で停止しているので、車から逃げ出そうとする。Joeyは車を安全な位置へ移動させるとともにCelesteをなだめ、ようやくその回答を得る。今は、1975年、つまり20年前だったのだ。そのうちJoeyは自分が、もと着ていたはずのスーツではなく、ジーンズにデニムジャケットという服装をしていることにも気付く。Joeyは、20歳になっていた。(このあたりから微妙なラブロマンスタッチになります^^)

Joeyは自分の運命をCelesteが握っていることに気付く。そして二人の運命は、Celesteの手のひらにあらわれた傷が示しているのだった。Celesteはこの傷が見えなかったが、Joeyの指についた血(傷を触って付着したもの)を見ることでそれを信じることが出来た。手のひらの傷は最後に見たときよりも悪化していた。

Joeyは、自分が助けに現れなかったら、例の車(The other car)の男がCelesteを犯し、苦しめ、殺していたということを知っていた(何故知っているのかは理解していなかった)

傷は、二人が動きつづけていれば悪化しない(小さくなる)Joeyは車を走らせた。いつまで?どこまで?夜明けがくれば二人は永遠にこの変化(20年前の事実とは異なった現実)の中で生きていけるのか?CelesteJoeyの言うことを信じることが出来た。自分の触れることの出来ない世界の存在を知ったから。

 

 

 

                                 2003.11.15 

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